補助金を活用していますか?
企業が何か新しいことを始めるとき、資金が必要になります。例えば製造設備への投資、店舗の内外装工事、広告宣伝費、外注費、人件費などです。

社内に十分な資金があればよいのですが、外部から資金調達することが多いでしょう。金融機関や株主、スポンサーなどから調達することが多いですが、国や地方公共団体、財団法人などが提供する補助金や助成金という支援制度を活用する方法もあります。

今回は補助金活用のメリット・デメリットについてお伝えします。

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補助金制度の概要

補助金(地方自治体や財団法人では“助成金”と称していることがある)

補助金とは、国や地方自治体の政策目標に合致する取り組みを行おうとする企業に、そのサポートとして資金の一部を給付するものです。主に設備投資や工事費、広告宣伝、試作品製作などが支援対象となります。
なお、企業が補助金を使いたい場合、公募要領に従って期日までに作成した事業計画書の審査をパスする必要があります。

(参考)助成金

助成金も補助金と同様に事業で必要な費用を援助してもらう制度です。主に雇用の維持や人材育成に関する援助になります。厚生労働省が管轄しており、財源は雇用保険です。補助金とは異なり通年で募集しており、要件を満たしていれば受給できます。ただし、財源が尽きた段階で募集が打ち切られますので、早めに手続きをすることが肝要です。

補助金活用のメリット

  1. 返済の必要がない
    融資と異なり返済する必要がありませんので、給付された資金はそのまま事業に活用できます。
  2. 企業・事業に価値がある証拠となる
    補助金が採択されたということは、当社の事業計画には価値があると認められたことになります。また、当社は補助事業を実行できる能力を有していることを示しているとも言えます。

補助金活用のデメリット

採択されない、補助されないリスクがある

事業計画には審査があり、全応募者が採択されるわけではありません。ちなみに、採択率は補助金の種類や募集タイミングによりばらつきはあるものの、30~60%程度のものが多いようです。
また、すべての経費科目が補助対象となるわけではなく、また支出した経費の全額が返ってくるわけではありません。(※)

(※)
例えば、事業再構築補助金を使い、3000万円の投資で居酒屋から焼肉屋に転換を図るとします。2/3が補助率のため実質は1000万円の支出と見込まれ、この額なら投資可能と判断したとします。
ところが投資額の内訳をみていくと、補助対象経費は2000万円と判明しました。すると、補助率2/3なので支給額は約1300万円となります。投資総額は3000万円で変わりはないので、補助事業における自社の支出は約1700万円。当初の目論見よりも700万円も増えることになり、投資判断は覆るかもしれません。

柔軟な対応ができない

募集期間がある

補助金は募集期間が決まっているため、自社のタイムスケジュールに乗らないことも考えられます。

計画の大幅な変更が難しい

VUCAの時代と言われる中、短期間のうちに環境が変わり当初の事業計画の意味が薄れたなどという事態が想定されます。また、開発の難度が思ったよりも高く、想定より時間がかかってしまうこともあるでしょう。しかし、補助事業は応募時(あるいは交付申請時)の事業計画に基づいているので、大幅な変更は難しいです。
自社の事業計画や市場動向を鑑みて、タイミングが合わない場合は、あえて補助金を使わないという選択肢もあるでしょう。

資金が必要

お金がないから補助金を使おうとしているのに、資金が必要なのはおかしいと感じるかもしれません。
実は、補助金は補助事業が終わって報告書を提出し、監査を受けてから1か月程度経つと着金します。これは、費用を支出してから1年以上経ってから戻ってくることを意味します。つまり、補助事業に必要な経費と約1年分の運転資金について、目途がついている必要があるのです。

活用できる補助金を探す

補助金活用のため、受動的に得られる情報としては、金融機関や商工会議所などからの案内のほか、補助金申請を支援しているコンサルティング会社からの営業メールなどがあります。

一方、能動的に調べる場合、例えば以下のようなサイトが役立つでしょう。

なお、厚労省の助成金については、社労士さんにご相談いただくのが良いと思います。

外部コンサルが企業様になり代わって補助金の申請のすべてを代行することは、難しい情勢になっています。貴社の事業計画の検討やブラッシュアップについてであれば、お手伝いできると思います