ファシリテーションのお話をさせていただくと「会議が盛り上がらない」という話をよく聞きます。

さらに昨今では、ウェブ会議が広がったことにより、出席者から発言を引き出すことが、今まで以上に難しくなっているようです。

「何かご意見がある方はいらっしゃいますか?」と聞いても、無言の返事だけが帰ってきて、なかなか発言は引き出せません。
でも、ファシリテーターが「○○さん、違う意見をお持ちのようにお見受けしますが、それを皆さんにシェアしていただけませんか?」と確信をもって聞けたら、どうでしょうか?

「(黙っていたのに、なぜわかったんだろう?)」と少し戸惑いながらも、ファシリテーターの自信にあふれた態度に背中を押されるように、考えていることを話してくれるかもしれません。

「そんなことどうやってやるの?」と思うかもしれませんが、外から相手の気持ちが見える方法がいくつもあります。

今回は、ファシリテーターが会議参加者に意見を求めても、なかなか発言が得られない場合に、相手の気持ちを知る手がかりについて、初級編として、観察すればわかる方法をいくつかお伝えします。

Contents

1.視線(アイコンタクト)

「目は口ほどにものを言う」と言いますが、これは正しいと思います。
自分が何かを話しているときに、相手が自分をまっすぐ見ている場合は、きちんとコミュニケーションが取れている可能性が高いです。
一方、視線を合わせなかったり、視線を逸らしたりする場合は、別のことを考えていたり何か隠し事をしている可能性があります。

また、顔は笑っていても、目が笑っていないことがあります。これも、一見フレンドリーな態度に見えてしまいがちですが、これも何かを隠している可能性があるため、要注意です。

2.ダブルメッセージ

言葉と態度が異なるという場合も、もしかすると本心を言葉で表していないかもしれません。

メラビアンの法則でも言われていますが、言葉と口調と態度がバラバラだとダブルどころかトリプルメッセージとなってしまします。

私の経験では、こういった場合は「態度」が一番その人の心の内を表しているように感じています。いくらかっこいいことを言っても、横を向いてしゃべっている場合は、「あなたと話したくない」と思っているかもしれません。

3.うなずき

自分の話を聞きながらうなずいている人は、自分の話を聞いてくれている可能性が高いです。

4.あご

あごやこめかみを触っている人は、何かを考えていることが多いと思います。うまく意見を引き出してあげると、意外なアイディアが出てくるかもしれません。

一方、あごを引いてしゃべる人は、私に対して強いストレスを感じている可能性があります。

5.腕

腕を組んでいる人は、自分の中の何かを悟られたくないと思っています。

考え事をしているときもありますが、その場合も、議論の本題から離れたことを考えていることが多いように思います。
足を組んでいる場合も同様です。

6.前のめり・後ろのめり

話を聞いている際に、体の軸が前(こちら)に来ている人は、前向きに聞いています。逆に、体を反らしている場合は、話に興味がなかったり、辟易している可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?
言葉では出てこなくても、態度を見ることで、相手がどんなことを考えているか、ある程度わかるのです。
ただし、単なる癖の場合もありますので、一つのサインでステレオタイプに判断せず、複数の事象から検証しましょう。