COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大に伴う活動自粛が続いていますが、緊急事態宣言後の世界はどうなっているのでしょう。
「アフターコロナ」という言葉も出始めています。でも私は、そのニュアンスは大きく2つに分かれているように思います。
一つはCOVID-19がなかった世界に戻るようなイメージのもの。もう一つはCOVID-19のリスクを抱え続けるというイメージのものです。
皆さんはどう思いますか?

雪の下から新たな芽が出てくるように、COVID-19に伴う暗い話題が多い中で、さまざまな新しいことも始まっています。

雪の下では春の準備が始まっています

例えば、業務の改善や効率化の一環として、以前からテレワークのご支援をさせていただいていますが、ここまで急速に普及するとは思っていませんでした。
私がテレワークのお手伝いをさせていただいた中には、出社しなければならない社員数を最小限まで減らせたという企業様もでてきました。
家の近所の公園でも、朝にお父さんと子供が一緒にジョギングしたり運動したりしています。今までなら、お父さんは満員電車の中にいるはずです。
また「在宅の方が仕事がはかどるようだ」という声もよく聞きます。主にシステム系の企業様が多いようです。
テレワークは、製造業・飲食業・医療など「モノやヒト」を扱うお仕事は確かに難しいと思いますが、事務職や営業などを中心に拡大/定着していくように思います。

一方で「テレワークはやりたくない/できない」と頑なに拒む方もいらっしゃいます。
このような方からは「コロナが終われば元に戻る」と「経済を止めてはいけない」という言葉をよく聞きます。
これらの言葉の裏には、世の中の急激な変化によって権力構造が壊れることに対する強い恐れを感じます。今まで自分が作り上げてきたマネジメント手法や成功体験が通用しなくなり、地位が脅かされると感じているのかもしれません。ですから、元に戻ってくれないと困るのです。

皆さんは、どちらの道を選びますか

しかし、その思惑に反して、テレワークをはじめとした緊急事態宣言に対応する新しい流れは拡大していくでしょう。この流れは不可逆で、元に戻らないように感じます。
実際、テレワークを進めた企業の役員の方は「テレワークに慣れてしまったので、もう通勤はできないかも」と仰っていました。
テレワークにより、会社に社員が来なくても済むようになったことから、事務所を縮小し、浮いた家賃で郊外にサテライトオフィスを作ることを検討しているところもあります。
製造業の顧問先様では、加工した部品を社員の自宅に送り、昔の内職のように組立・検査をすることを検討しています。

こういった様子を見ていると、世の中が元に戻るまで我慢する企業様よりも、現状でできることを模索していく企業の方が、生き残れるのではないかと思います。
そして、テレワークを始めることを決断した企業様は、今回のピンチを何とかしのいでチャンスにつなげようとするエネルギーが強いように思います。

未来への扉を開けるカギの一つとして、手始めにテレワーク導入を検討してみてはいかがでしょうか?