(番外編)チャレンジングな鞍馬寺

ことの初めは仕事のご縁

京都の企業様とお仕事のご縁があり、打ち合わせのために8月下旬に伺うことになった。
仕事での移動の上、東京都民なのでGoToキャンペーンが使えないが、「せっかく京都まで行く機会となったので友人の顔を見たいな」と思っていたら、嵐山に住む友人と会えることに。
そして、「どうせ京都に行くなら神社仏閣めぐりでもしようかな」と思案していたら、別の方から「鞍馬寺に行ってみたら?」というアドバイスをいただいた。

そこで、仕事の後に友人と会って嵐山に一泊し、翌朝に鞍馬寺に行くことにした。
ただし、翌日の夜にはウェブ会議の打診もあったので、15時過ぎには京都駅から新幹線に乗って帰るというのが、ざっくりとした計画。

鞍馬寺からの挑戦状

鞍馬寺は、地図上では京都市の北の方角で、平地から少し山中に入ったところに位置する。尾根を隔てた西側には、縁結びで有名な貴船神社がある。

鞍馬寺のウェブサイトを調べると、本殿の奥に奥の院があるようなので、そこまで行くことにする。有名な九十九折参道は倒木の撤去工事のため通行止めとあったので一瞬あきらめかけたが、日程を確認するとちょうど前日で終わる予定であったので一安心。

ところが、最寄の駅につながる電車(叡山電車)が、2020年7月豪雨に伴う土砂崩れのために、市原~鞍馬駅間の運航を停止中であり、バスを利用しなければ着かないことが判明。
また重い仕事の荷物を持って山に入るのは大変なので、コインロッカーに入れようと思っていたが、鞍馬周辺にはコインロッカーの数が少ないため、荷物持っていくと預けられない可能性が出てきた。

「それなら、いっそのことレンタカーで」と思って調べたが、軒並み満車。GoToキャンペーンの影響もあるかもしれないが、その一方で鞍馬寺から「来れるものなら来てみろよ」という挑戦状のようにも思える。
結局、一度京都駅に出て荷物をコインロッカーに預けたのち、地下鉄とバスを乗り継いで行くことにした。

いざ出発も、チャレンジは続く

さて当日の朝。
嵐山でお世話になった友人に、嵯峨嵐山駅まで車で送ってもらう。
ところが別れた直後に電車が発車してしまい、検索すると次の電車は30分後。しかも、周辺の別の駅の発車時刻も、なぜか図ったように30分後。
駅で30分間も座って待っているのは暇なので、「30分あれば隣の駅に行けるかも?(←東京人の浅はかな考え)」と思い、深く考えずに歩き始める。ところが、隣の太秦駅までは歩いて約40分。結局、当初の2本後の電車に乗ることになり、どんどん予定より遅れていく。その上、猛暑の中を歩いているので、既に汗だくだく。
そして、歩き始めた段階で気づいたが、これは自分が過去に何度も嵌っているパターンの一つ。しばらく鳴りを潜めていたけど、今回の京都では久しぶりに発動した。(しかも合計3回!)

ようやく京都駅に着いて、地下鉄の改札近くのコインロッカーにキャリーバッグを預け入れる。
カギをかけて、「さあ行こう」と思った時に、着替えもタオルもキャリーバッグの中に入れっぱなしだったと気づく。
アップセットしているつもりはなかったけど、どうやら自分でも気づかなかっただけらしい。ロッカー代がもったいないと感じ、着替えはあきらめて地下鉄に乗る。

国際会議場駅を降りて鞍馬行きのバスをバス停で待つ。一時間に2本程度なので、既にバス待ちの行列ができている。
発車時刻よりも少し早くバスが到着し、前に並んでいた人たちはぞろぞろと乗り込む。みんな乗るのでつられて乗ったら、貴船口行きだったことに発車間際のアナウンスで気付く。鞍馬寺行きは10分後だった。「本当に来る気なのか?」と鞍馬寺からチャレンジをかけられているような印象が強まる。

天狗様が笑ってる!

バスから降りるべきか躊躇している一瞬の間にバスは発車。貴船口で乗り換えることも考えたが、10分もあれば歩いて着けると踏んで、貴船口~鞍馬寺までの約1.5kmを歩くことにした。

貴船口でバスを降りて歩き始めたのは11時半。日差しはきついが、湿度がそれほど高くないのが幸い。ちょうど鞍馬駅に着いたところで、本来乗るはずだったバスも到着。

冷房の効いた車内からぞろぞろ人が出てくるが、対する自分は朝に続いて無駄な体力をいっぱい使って汗だくの状態。鞍馬の天狗様に「ケケケ!」と笑われているような気分になる。

【さあ行くぞ!】

いよいよ山内に入る。
仁王門をくぐり、九十九折参道見上げると、暑さもあってちょっとげんなりする。ケーブルカーで登るという選択肢が一瞬頭をよぎるが、振り払う。

登り始めてしばらくは順調だったが、中門付近に来たら、急に脈拍が早くなり息切れも始まる。これも鞍馬寺からのチャレンジなのか?
水を口に含んで深呼吸したら回復。少しペースを落として本殿金堂まで登りきる。(動悸・息切れは、その後は発生せず)

試練を乗り越えた!?

本殿金堂に着くと、真っ赤な本殿と真っ青な空、緑の山々が出迎えてくれた。なんだか試験をパスしたような感覚。

【本殿金堂の前から比叡山方面を望む】

本殿金堂を参拝後、奥の院に向かう。
奥の院参道に入るとすぐ、凛とした感じの空気に変わる。とても涼やかで静か。何かの核心に近づいているイメージ。

【奥の院へ向かう参道】

ここでもチャレンジがあるかと思っていたが、そういったものは一切なく、足取りも軽く進む。
コガネムシのような甲虫が頭に乗ったり、蝶や蜂に道を先導してもらったり、金色に光るカナヘビにもお会いできた。(なぜか写真がピンボケ)

【金光りするカナヘビ(なぜかピンボケ)】

平成30年に倒れてしまった大杉権現社を経て奥の院魔王殿に到着し、無事参拝。
奥の院前では、貴船神社側から登ってきたグループが喋っていたが、なぜか声が頭に響いて聞き取りにくい。奥の院参道の入り口に「静かに」と書いてあったことを思い出す。

鞍馬寺と貴船神社は陰陽の関係?

車も荷物もないため、鞍馬駅に戻る必要はない。もともと同じ道を通るのが嫌いな質(これも自分の持っているパターンではある)であることから、そのまま西門を出て貴船神社に向かうことにする。

鞍馬寺は、本殿金堂周辺を除くと周囲に人がほとんどおらず、自然・静寂といった印象が強かった。一方で貴船神社とその周辺は、打って変わったように着飾った若い男女が多くて華やかな雰囲気。さすが縁結びの神様。また、川床での飲食を目当てに来ている人もいて、お店にも道路にも人がたくさんいる。道も狭くて渋滞しており、車で来なくてよかったとつくづく思う。

西門を出た直後、人の多さと鞍馬寺とはあまりにも雰囲気が違うことに気圧されてそのまま帰ろうとしたが、気持ちが引っ張られたので貴船神社も急遽参拝することに。

【貴船神社本宮へ向かう階段】

本宮にお詣りしたら、また急に思い立って奥宮に向かう。深く考えていなかったが、後から調べると距離は約1.2km。人や車が多いので、片道で20分以上かかった。
それでも行きは問題なかったものの、帰りは暑さと人の多さでへろへろになり、思考停止状態。貴船口までシャトルバスに乗るという選択肢もあったが、ここまできたら徹底的に歩こうと決める。

貴船口のバス停に向かう最後の約3kmの道を無心で歩いている途中で、頭の毛が妖怪アンテナ(古い!)のように立っているような不思議な感覚に襲われる。影を見ても頭に手を当てても髪の毛は立っていない。天狗様のいたずらか?

そうこうしている間に、朝バスを降りた貴船口に13:50に帰着。14:10頃のバスに乗って、鞍馬・貴船エリアを後にした。

時間が変?

これだけ余計な時間を使った(ような気がしている)のに、京都駅に着いたのは、当初計画していた15時を少し回った頃。なんだか時間の感覚がおかしい気もしたが、とりあえず大急ぎで着替えて15:30の新幹線に乗り、19時前に無事帰宅した。

家に帰ってから地図で確認すると、約8.5 kmを2時間20分くらいで歩いたことになる。単純に計算すると平均速度は約3.6 km/h。参拝や休憩の時間を除くと、もっと速くなる。大人が平地を歩く速度は約4 km/hと言われているが、登山の場合は自分の経験では約2 km/hが一つの目安だと思うので、かなりいいペース・・・というより、早すぎないか?これも天狗様のお力添えなのかもしれない。

自然を満喫でき、ちょっと不思議な体験もできる(かもしれない)鞍馬寺~貴船神社巡り。皆さんも一度行ってみてはいかがですか?(GoToトラベルキャンペーン風)

P.S.
この次の日に家族で多摩動物公園に行き、またまた斜面を登り降りするはめになるとは、この時は夢にも思ってもいませんでしたとさ。(爆)

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