IOCは今年の6月に、海洋プラスチック問題に対処する国連環境計画(UNEP)の「CleanSeasキャンペーン」に参加し、IOCと世界中のオリンピック大会で使い捨てプラスチック製品の利用を禁止する計画を打ち出しています。
完全適用は2024年のパリからとしていますが、東京でも無視はしてほしくないですね。飲食業の他、プラスチック業界や容器包装業界などに大きな影響を与えそうですね。

さまざまな分野で期待されているナノ物質も、生態や環境への有害性が分かっていない部分が多く、欧米などでは登録や届出などの規制が始まっています。電池の性能を飛躍的に向上させるカーボンナノチューブは、肺などに対して石綿と同様の影響を与えるというデータも出てきたので、性能と持続可能性との板挟みになりそうです。

去る9月28日に、そんな化学物質の規制動向をお伝えする「化学物質規制動向2018 ~新しい化学物質規制は欧州から始まる」と銘打ったセミナーに登壇しました。4時間という長丁場のセミナーにも関らず、名の知られた企業様の品質保証、環境管理、開発といった方々20名以上にご参加いただきました。

今回のセミナーでは、以下のようなことをお話しました。
・化学物質管理のこれまで:ハザード管理からリスク管理への変遷を解説しました。
・主要各国の現在の規制:欧・米・東南アジア・日本の主な規制をご説明しました。
・欧州の新たな規制の動き:最近始まった規制、新たな規制強化の動きについてお話しました。
・化学物質規制動向の調査方法:コンサルタントを利用する以外に、インターネットで調べる方法などをお伝えしました。

約30分の質疑応答時間も、時間いっぱいまで活発な意見交換をさせていただき、有意義な時間をご提供できたのではないかと思います。
質問をお聞きしていると、”法の要求”と”顧客要求”を混同している人が多いように感じました。「法律をさえ守っていれば、責めを負うことはない」という単純な構造ではないことをご理解いただけたのではないでしょうか。

参加していただいた皆様、ありがとうございました。
次回は未定ですが、必ずどこかでやります。