製造の現場は、昔から「KAIZEN」や「QC」などで改善活動が行われています。それに比べて、事務部門は昔ながらの仕事のやり方をそのままやっているところが多いように思います。
パソコンは電子データの活用が可能ですが、業務のアウトプットが紙のために下流工程ではデータを活用するために再度エクセルに打ち込んだりしていませんか?神業のような早さでPDFの表をエクセルにコピペしている方はいらっしゃいませんか?

最近のエクセル(モダンエクセルというそうです)は、パワークエリやパワーピボットという機能を持っており、プログラミング言語を使うことなくデータ集計や加工、グラフ化などが自動で行えるようになっています。また、外部データの取り込み機能も強化されており、Office365版のエクセルではPDFのファイルからデータを抽出することもできるようになりました。
また、Microsoftが提供しているパワーオートメイト・デスクトップは、Windows PCでさまざまな操作の自動化を行えます。
これらを組み合わせると、「毎朝8時に基幹システムからデータを取り出し、エクセルで集計加工・グラフ化した資料をPDFにして部長にメールする」というような一連の業務をパソコンで自動的に行えるようになります。しかも、追加費用はかかりません。(多少の勉強は必要です)
定型業務はコンピュータに任せ、作業時間を削減しませんか?

また、同じ仕事や類似の仕事を社内で複数の人が担当していることがままあります。時間の無駄としか言いようがないのですが、担当同士は気づいていないことがほとんどだったりします。
全社的に、誰がどのような業務を行っているのか調査することで、無駄な仕事を削減できるかもしれません。

一方、担当が仕事を効率的にするために、自分だけのリストやマニュアルを作ってローカルに保存していることが多いと思います。実はこの「個人で持っているリストやマニュアル」を共有したり結合したりすることで、会社経営に非常に有用な情報となり得ます。
過大なIT投資をするまでもなく、ちょっとしたIT技術を導入することで、個人が持っているデータを経営判断に活用できたり、無駄時間を削減できたりします。

これらのような施策は、残業時間削減や人材不足への一つの答えとなり得ると考えております。