食品用器具や容器包装に使われる樹脂が制限

改正食品衛生法が、2020年6月に施行されます。主な改正内容は以下の通りです。

  1. 広域的な食中毒事案への対策強化
  2. HACCPに沿った衛生管理の制度
  3. 特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害情報の収集
  4. 国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備
  5. 営業許可制度の見直し及び営業届出制度の創設
  6. 食品のリコール情報の報告制度の創設
  7. 輸入食品の安全確保

この中で、食品業界に携わる方々にとって最もわかりにくいのが食品用器具・容器包装の衛生規制ではないかと思います。
先日は、行政書士の方が集まる研究会でも説明させていただきました。

今回の改正では、手始めに樹脂材料を規制しています。具体的には、食品用器具・容器包装として使用できる樹脂材料や添加剤の種類や量をあらかじめ定めるというものです。これを一覧にしたものが”ポジティブリスト”と称されています。従来は、人体や環境に有害な材料の使用を禁止する”ネガティブリスト”での規制でしたので、大きな概念の変化です。

ただ、難しいのはそれだけではありません。最終案ではないので今後変わっていく可能性がありますが、容器の中に入れる食材の性質や調理方法などにより、使える樹脂や添加剤が絞られたり、樹脂層を浸透する材料は直接食品に触れなくても規制されたりします。さらに、エラストマーが規制対象である一方でゴムが規制対象外だったり、ラミネート紙や塗工紙が規制対象なのに樹脂を含侵させた紙は規制対象外だったりと、化学や材料加工の知識がないと理解・区別するのが難しと思われます。(次の段階で、紙材料の規制を検討するようです)

その影響か、当初の計画では2019年12月中に出るはずの省令・告示などの公告がいまだに出ていません。「パブコメが予想より多かったので、取りまとめに時間がかかっているので、告示は2月になる」という話も伝え聞きましたので、変更があるかもしれませんね。

個人的には、樹脂材料がどのように区別して使われていくのかがとても気になります。「サラダには使えるけど、油物や酢の物には使えない」ようなものがあったら、給食業者などはともかく、一般の飲食店などで使い分けができるのでしょうか。またその場合、表示はされるのでしょうか。

改正告示を待ちたいと思います。

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